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変形性ひざ関節症の治し方とは?簡単にわかりやすく解説!リハビリ方法から最新の再生治療まで徹底解説!

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院長 黒木 良和

九州大学医学部卒
九州大学大学院修了 医学博士
川崎医療福祉大学客員教授
元神奈川県立こども医療センター所長
元聖マリアンナ医科大学客員教授

ひざが痛くて、歩くのがつらい、階段をのぼるのも一苦労となると、旅行やスポーツはもちろんのこと、日常生活にも影響します。すでにいろいろな治療を受けていても、個人差もあるため、なかなか効果を実感できないという人も増えているのが現状です。今回は、変形性ひざ関節症の治療方法を、最新の再生医療も含めて、くわしくご紹介します。

変形性ひざ関節症とは?

変形性ひざ関節症治し方

変形性ひざ関節症とは、ひざの軟骨がすり減り、炎症や痛み、腫れなどを起こす整形外科疾患です。

変形性ひざ関節症になると、どのような影響をもたらすのでしょうか?

変形性ひざ関節症になるとどうなる?

変形性ひざ関節症は、ひざの炎症や痛み、腫れが続き、最終的に痛みがひどく眠れなくなったり、O脚やX脚に変形したりと、生活に支障をきたすことも。

日本では推定で2,350万人の患者がいるといわれています。患者の70~80%が女性のため、女性ホルモンとの関連性もあるようです。

変形性ひざ関節症の原因は?

変形性ひざ関節症の主な原因は加齢。他には過去の外傷や、スポーツや重労働などひざを酷使する人に現れやすいといわれています。

変形性ひざ関節症の治療方法①:保存療法

変形性ひざ関節症の治療方法は大きくわけると、保存療法手術療法があります。

保存療法とは、進行を遅らせることを目的とした治療。手術療法とは、その名の通り手術を行い関節内部へアプローチする方法です。

変形性ひざ関節症は、症状により治療方法は異なりますが、深刻な症状ではない場合、一般的には保存療法から行われます。

まずは保存療法から見ていきましょう。

運動療法

変形性ひざ関節症治し方

リハビリテーションとも呼ばれる運動療法は、変形性ひざ関節症治療の基礎とも呼ばれています。

他の治療と一緒に行うことで、ひざ関節の可動域が改善されたという結果も。

主にひざ周辺の筋肉を鍛えることで、ひざにかかる負担を筋肉で支えるようにすることが目的です。

変形性ひざ関節症は、ひざの痛みにより、運動を割けてしまう傾向があり、筋力が低下することで、さらなる悪化を招くことがあります。

また、運動することで体重の増加を防ぐことができ、ひざ関節への負担を減らすことができます。

手術後も運動療法は欠かせないものです。

ただし、自己流でやってしまうのはよくありません。過度な運動は悪影響を及ぼすことも。

病院で相談し、理学療法士など専門医からの指導を受けるようにしましょう。

薬物療法

薬物療法とは、鎮痛剤や湿布などの外用消炎剤を使用した治療のことです。変形性ひざ関節症の治療では、痛み止めを内服したり、ひざに湿布を貼ったりすることで、痛みを軽減させる治療が行われています。

NSAIDsという非ステロイド性抗炎症薬が使われることもありますが、炎症で水がたまってしまう症状がある人には漢方薬が処方されることも。

外用消炎剤も湿布だけではなく、軟膏などの塗るタイプもあります。

薬物療法は、完治する治療というよりも、痛みを軽減することが目的である場合は多いです。根本的な解決をするためには、他の治療と合わせて行う必要があるといわれています。

物理療法

変形性ひざ関節症治し方

物理的療法とは、温熱療法や電気激療法など、温めたり通電したり物理的なエネルギーを活用して治療する方法です。

どちらも血流がよくなる効果が期待できます。

薬物療法と同じく、完治するわけではないため、比較的軽症である変形性ひざ関節症に有効です。

装具療法

装具療法とは、ひざのサポーターを使用したり、靴底にインソールを入れたりする治療方法のことです。

ひざのサポーターは、ひざを固定することで痛みの出やすい動きを防止してくれるのです。ただし、ひざ周りの筋力低下につながることもあるため、長期間の使用はよくないといわれています。

靴底にインソールを入れることは、足底板療法とも呼ばれており、ひざにかかる体重の角度を調整することで、痛みの軽減や進行を防ぐ効果も期待できます。

ヒアルロン酸注射

変形性ひざ関節症治し方

ヒアルロン酸注射は、変形性ひざ関節症における一般的な治療法です。

軟骨や関節内の関節液の代わりに、クッションと潤骨材の役割を担ってくれるヒアルロン酸をひざに注入することで痛みや炎症を抑えます。

運動療法と合わせて行うと効果的とされ、ヒアルロン酸注射によって症状が緩和しているときに、ひざ関節周りの筋肉を鍛えることで症状が改善されることも。

個人差はありますが、ヒアルロン注射だけでも症状がかなり改善することが期待できます。ヒアルロン注射の回数やペースは症状によってかわってきますが、最初は週1回、隔週、その後は1ヶ月に1回など継続して行う必要があります。

ステロイド注射

ステロイド注射は、痛みがひどい場合に行われる治療です。薬物療法といわれることもあります。

ステロイド注射は、強力な鎮静作用がありますが、その分副作用も強く、頻繁に使用すると骨壊死や骨粗しょう症など別の疾患が現れるリスクが高まるので注意が必要です。

体重を減らす

変形性ひざ関節症治し方

肥満の方は、減量することも治療の一つといえます。

肥満は変形性ひざ関節症の原因でもあり、重症になりやすいともいわれているからです。

体重が10kg減ると、ひざへの負担は30kg、階段の昇り降りをするときは50~70kgの負担が軽減されるというデータもあります。

食生活を見直すことも、変形性ひざ関節症の治療には欠かせないことです。

変形性ひざ関節症の治療方法②:手術療法

変形性ひざ関節症治し方

保存療法を行っても効果が感じられないなど、症状が重篤な場合は、手術を行うという選択もあります。

変形性ひざ関節症の手術療法は、主に3つです。

関節鏡視下手術

変形性ひざ関節症の進行が浅いときには、関節鏡視下手術が対象になることがあります。

関節鏡という関節用の内視鏡をひざに入れて、軟骨や骨、半月板などの破片をきれいに取り除く手術です。

症状が緩和するだけではなく、ひざの内部の状況を確認できるので、今後の治療方法を検討する材料にもなります。

ひざに2~3個穴を開けるだけなので、身体への負担は少ない手術です。

骨切り術

骨切り術とは、すねの骨や太ももの骨の角度を矯正する手術方法です。

変形を矯正することで、体重の負荷がかかる位置を移動することで、症状の進行を食い止めることができます。

膝関節や靭帯は残るので、スポーツや仕事復帰なども比較的早いのがうれしいポイントです。

人工関節置換術

人工関節置換術とは、骨と軟骨を人工の関節に置き換える手術方法です。変形性ひざ関節症の症状がかなり進行した人が対象となります。

約1ヶ月程度の入院とリハビリが必要です。

削り取った骨の表面には金属、軟骨部分には強度のある超高分子量ポリエチレンが使用されることが一般的。再手術などにならないように、星座やひざに負担のかかるスポーツや重労働は避けて生活をしなくてはなりません。

変形性ひざ関節症の治療方法③:再生医療

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最近では、保存療法と手術療法の他に、再生医療で変形性ひざ関節症の治療を行うという選択肢が増えています。

再生医療とは、細胞を用いた治療のことであり、できれば手術は避けたいという人からも注目を浴びている治療法です。

ここでは、2つの再生医療をご紹介します。

PRP療法

再生医療では、自分の血液から作った成分をひざ関節に注入する方法があります。

代表的な治療法が、PRP療法。自分の血液から血小板を濃縮してひざに注入することで、痛みの改善が期待できます。

ASC治療

ASC治療とは、脂肪由来幹細胞治療とも呼ばれており、自分の脂肪組織を使う再生医療です。

腹部から少量の脂肪組織を採り、幹細胞を培養・増殖させたあとに、ひざへ注射します。

炎症が改善するだけではなく、傷んだ軟骨が修復される可能性もあります。

変形性ひざ関節症の治療に再生医療がおすすめの理由

変形性ひざ関節症治し方

変形性ひざ関節症の治療に再生医療がおすすめされているのは、理由があります。

入院しなくてもいい

採血や注射だけの治療のため、入院しなくてもいいというのは、再生医療の魅力の一つです。

周りの人にバレずに治療したいという人も注目しています。

安全性が高く効果が持続する

再生医療では、自分の血液や脂肪を使うため、副作用がほとんどなく安全性が高いです。

また、さまざまな研究結果が報告されており、安全性だけではなく有効性も確認されています。

どんな変形性ひざ関節症の人が再生医療を受けている?

変形性ひざ関節症治し方

実際に変形性ひざ関節症の再生医療を選んだ人は、どのような方なのか見ていきましょう。

入院や人工関節はしたくない人

家庭や仕事の関係上、長期の入院ができないという人は再生医療が適しています。

また、人工関節にしてしまうとひざに負担がかかることは避けなくてはいけません。そのため、スポーツを継続したいという人にも選ばれています。

ヒアルロン注射などで効果がない人

運動療法や一般的な治療法であるヒアルロン注射を継続的に行っても、効果がほとんどないという人も再生医療を考えるようです。

再生医療であれば、諦めていた痛みを改善できる期待がもてます。

年齢で悩んでいた人

持病があり手術ができない、年齢的に手術を受けたりリハビリを続けたりするのは身体の負担が大きいという人にも再生医療が適しています。

負担が少なく、日帰りでの治療が可能だからです。

変形性ひざ関節症の再生医療の費用は?

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変形性ひざ関節症の再生医療は、保険診療ではなく自由診療となっています。そのため全額自己負担です。

病院によって費用は異なりますが、平均的に見るとPRP治療の場合は1回(片ひざ)3万円以上になることが多く、PRP-FD治療やAPS治療になると30万円前後になることも。

幹細胞治療の場合は100万円前後となります。

この他に、検査料などの別途費用が1~2万ほどかかることもあるため、費用は高額になるといえるでしょう。

まとめ

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変形性ひざ関節症の治療方法は、保存療法と手術療法、そして再生医療があります。

再生医療は、自由診療のため、費用は高額になりますが、いままでさまざまな治療をしてきても効果がなかった方や、手術にはどうしても踏み切れないという人にとっては、効果的で安全性も高く、魅力的な治療方法といえます。

変形性ひざ関節症に悩んでいる方は、一度かかりつけ医に治療方法を相談してみてはいかがでしょうか。

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