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毛髪再生医療の特徴や種類・費用とは?再生医療技術を活用した画期的な治療法の最新情報を徹底解説!

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院長 黒木 良和

九州大学医学部卒
九州大学大学院修了 医学博士
川崎医療福祉大学客員教授
元神奈川県立こども医療センター所長
元聖マリアンナ医科大学客員教授

抜け毛は見た目の観点から、男女問わず悩ましい問題です。

そんな抜け毛の治療にも再生治療が徐々に導入されてきています。

しかし、最新の治療を受けようとしても気になるのが費用面ですよね。

今回はそんな方に向けて、毛髪再生医療の費用面から治療内容まで、抜け毛のそもそもの原因についても触れながら解説していきます。

抜け毛の原因、日常に潜む危険

不十分な頭皮ケア

皮膚再生

髪の成長にとって頭皮環境は重要な要素の1つとされ、その環境を維持するためには日々の頭皮ケアが大きく影響します。

そして、頭皮ケアに欠かせないのがシャンプーです。

シャンプーは頭皮の余分な皮脂を取り除いてくれるのですが、このシャンプーを怠ってしまうと皮脂による頭皮のベタつきニオイの原因になってしまいます。

こうした環境は頭皮の雑菌を増やしてしまい、紙の生育を悪くしてしまう原因とされます。

抜け毛が気になったら、日々のシャンプーのやり方を見直すというのも1つの対策になるかもしれません。

ホルモンバランスや生活習慣の乱れ

皮膚再生

ホルモンバランスの乱れと抜け毛、というのはあまり印象にない方がおられるかもしれません。

ホルモンと髪には密接な関係があると言われています。

女性ではエストロゲンというホルモンが髪の生育に関わっており、このエストロゲンのバランスが乱れると抜け毛の原因になってしまいます。

エストロゲンのバランスが特に乱れやすいのが産後です。

しかし、産後のホルモンバランスの乱れは一時的なものなので、一時期我慢をすれば治ってきます。

特定のヘアスタイル

皮膚再生

抜け毛の原因はヘアスタイルにもあり、特に多いのがポニーテール団子ヘアです。

どちらも髪の毛を引っ張って束ねるので、頭皮に通常時以上の負荷がかかってしまいます。

こうした脱毛症を牽引性脱毛症といいます。

しかし、ポニーテールや団子ヘアをしたらすぐに牽引性脱毛症になるのか、というとそうではありません。

部活などで運動中の2時間程度する分には何ら問題はありません。

ただし、仕事でほぼ毎日場合はたまに違うヘアスタイルにするなどして、頭皮の負担を減らしてあげる必要があるかもしれません。

加齢

皮膚再生

人間が生きていくうえで避けて通れないのが老化です。

年をとることで人間の臓器は老化してしまい、それは頭皮も例外ではありません。

加齢による頭皮への影響は皮膚自体が硬くなってしまうことです。

硬くなった皮膚では血行が悪くなり、髪の毛自体に栄養がいかなくなり髪の毛が抜けやすくなってしまいます。

しかし、年をとることは何も恥じることではありません。

年を重ねた自分を受け入れるというのも1つの選択肢なのではないでしょうか?

ストレス

皮膚再生

現代社会人にとってストレスというものは、切っては切り離せないものになってきています。

そんなストレスも抜け毛の原因に繋がります。

過度のストレスを抱えてしまうと、頭皮の一部のみ髪の毛が生えなくなる円形脱毛症になるケースもあります。

ストレスの影響はこれだけではありません。

無意識のうちに自分で髪の毛を抜いてしまう自己脱毛症になることもあります。

適度にストレスを発散することも、生きていく上では大切な仕事です。

抜け毛を引き起こす疾患

免疫疾患

皮膚再生

免疫系の疾患では、私たち人間に備わっている免疫が自分を間違えて攻撃してしまうことで、血管や臓器を傷つけてしまう病気です。

そしてそれは頭皮も同じです。

リウマチや全身性エリテマトーデスなどの疾患は免疫が頭皮を攻撃していまい、頭皮で炎症を起こすことで頭皮環境を悪くしてしまいます。

対策としては信頼できる医師のもとで処方された薬をしっかり飲み、病気のコントロールをつけていくことが何より重要です。

男性型脱毛症(AGA)

先ほど女性特有の脱毛症について解説しましたが、男性特有の脱毛症があります。

それが、AGAです。

AGAは男性ホルモン型脱毛症ともいわれ、ホルモンだけでなく遺伝も関係しているといわれています。

女性のように一時的なものではなく、思春期以降の20代-50代まで発症年齢の幅はかなり広いです。

この病気は進行が早く、生え際から後退していくタイプや頭頂部から薄くなるタイプなど、進行の仕方も様々です。

進行が速い分早めのケアが大切なので、早めに専門医の診察を受けましょう。

抜け毛予防

抜け毛の原因を考える

抜け毛が最近ひどい、と感じたらまず頭皮ケアが不十分でないか振り返りましょう。

抜け毛の原因は生活習慣から疾患まで多岐にわたります。

シャンプーを数日に1回しかしない、最近仕事のストレスが多いなど心当たりがある場合は、まずそこを改善してみましょう。

それでも改善しない場合は、受診しましょう。

生活習慣

皮膚再生

抜け毛対策として生活習慣の改善も非常に重要です。

意外と知られていないのが、日々の栄養を摂取する食生活です。

酒ばかり飲んで食事をしない、野菜を一切食べないなどの極端な食生活は特にNGです。

髪の毛を血液から栄養をとって成長するので、バランスのいい食事を心がけましょう。

従来の毛髪治療

外用薬による治療と副作用

皮膚再生

脱毛に対して適応のある外用薬としてミノキシジルがあります。

ミノキシジルは血管を拡張させる作用があり、頭皮や毛根への血流を増加させる作用があります。

これにより、育毛環境を改善することができ男女問わず使用することができます。

副作用としては、薬効として頭皮の血行を良くする分、頭皮のかゆみやかぶれが多いとされます。

内服薬による治療と副作用

内服薬では、抜け毛の原因になっているホルモンバランスの乱れを整える薬剤が代表的です。

特にAGAではジヒドロテストステロン(DHA)という悪玉男性ホルモンにより、正常な毛髪が発育できなくなっています。

内服薬ではDHTができなくするように働き、発毛促進につなげています。

副作用では独特のものがあり、それが性機能障害として勃起不全(ED)が起こることです。

男性ホルモンを抑え込んでしまう分、こういった男性ならではの副作用が存在します。

妊活をしている方は主治医にその旨をしっかり伝えましょう。

レーザー治療

薬剤を使用しない代表格としてレーザー治療があります。

この治療ではレーザーをあてるだけで、血行が促進され発毛促進につながるというものです。

施行する際の痛みもなく、これといった副作用もありません。

しかしその分、お値段は10分程度で1万円程度と少々お高いです。

治療は1回では終わらず、何回も通院する必要があります。

最近では、自宅でもできるレーザー治療も発売されています。

通院もせず、費用もクリニックよりも控えめとなっていますが、医療機器なので取り扱いには十分注意する必要があります。

毛髪再生医療とは

幹細胞を利用した治療法

皮膚再生

iPS細胞作製の技術確立が取り立たされ、何かと話題となった再生医療は毛髪治療にも導入されてきています。

そして現在、主流となっているのが患者の幹細胞を使った再生医療です。

ここで使う幹細胞は脂肪に含まれるもので、新しい血管や脂肪などに分化できる能力をもったもののことです。

この細胞を髪の毛がつくられる「毛包」という部分にいれることで髪の毛を再生することができます。

脂肪幹細胞を使用する理由

アメリカの研究では、脂肪になる前の細胞「脂肪前駆細胞」が毛髪発育のカギを握っていることを発表しました。

薄毛になっている人は、頭皮でこの脂肪前駆細胞の働きが悪くなっているとされています。

そこでお腹やお尻など脂肪がたまっている部分から脂肪前駆細胞に分化する脂肪幹細胞を移植し、薄毛治療に一役かっているというわけです。

移植後のアフターケアも大切

移植した細胞は頭皮に馴染まなければ効果を発揮しません。

頭皮に馴染ますのに必要不可欠なのが、頭皮の血流をよくすることです。

外用剤で紹介したミノキシジルを併用する必要もあります。

毛髪再生医療の費用

皮膚再生

毛髪再生医療は最新の治療でこれまでの毛髪治療で改善しなかった方でも、改善していく画期的な治療です。

そこで気になるのがお値段です。

前頭皮に対して治療をすると。1回10万円以上するようです。

そしてこの治療で知っておかなければならないのが、数回治療を繰り返す必要があるということです。

移植した幹細胞にも寿命があり、発毛できたとしても数年後にまた通う必要があるということは覚えておく必要がありそうです。

毛髪再生医療の治験

いくつか病院を受診しているが、なかなか改善しないという方には治験を考えるというのも1つの手段かもしれません。

治験で行われる治療は最先端のものである分、これまでにない効果を期待できる部分があります。

しかしそれは同時にデメリットでもあり、これまでにない副作用を引き起こしてしまう可能性もあります。

メリットとデメリットを十分考えたうえで、治験を考えてみるのも1つでしょう。

今後の毛髪再生医療

「髪のタネ」の開発

毛髪の再生医療では元々毛包をもっていなければいけません。

しかしその毛包がない方はどうすればいいのでしょうか?

この問題を解決するべく、理化学研究所(理研)が毛包をつくるための「毛包のタネ」の開発に成功しました。

実際にこの毛包のタネをヌードマウスに埋め込むことで、体毛を一生涯伸ばすことができたのです。

この治療が人間でも効果を確認することができれば、毛髪再生医療の進展につながることになるでしょう。

毛髪治療の世界市場

脱毛症は日本だけで広がっている疾患ではありません。

脱毛症で悩んでいる患者は男性だけでも1800万人はいるといわれています。

このことから市場もかなり大きいということが見て取れ、再生医療の研究もより活発化していくでしょう。

まとめ

脱毛症の研究が進めば、より画期的な治療がどんどん登場することになるでしょう。

しかしここで注意しなければいけないのが副作用です。

これまでにない治療である分、副作用もまた未知数になります。

治療内容を決める際は、必ず自分で調べ納得した上で治療を行うようにしましょう。

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