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膝の構造や機能についてわかりやすく解説!骨,靭帯,関節,筋肉のそれぞれの役割について

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院長 黒木 良和

九州大学医学部卒
九州大学大学院修了 医学博士
川崎医療福祉大学客員教授
元神奈川県立こども医療センター所長
元聖マリアンナ医科大学客員教授

私たち人間は歩く動作はもちろん走ることだって、日常の中で当たり前のように行っています。

これは足にある骨や関節がそれぞれ機能して初めて成せる動作なのです。

その動作を可能にしている人体の構造の1つが膝なのです。

膝は決して太い構造をしているわけでもないのに、どのようにして何十kgという体重を支えることができているのでしょうか?

今回はそんな膝の謎について詳しく解説していきます。

膝の全貌、体重を支えている秘密

膝 構造

膝は立っている間、全体重をずっと支えていなければなりません。

走る動作や方向転換などの動作が加われば、より負担は多くなるでしょう。

そんな大きな負担が加えられても耐えられるのは、膝が関節靭帯筋肉で支え合っているからとされています。

それぞれのスムーズな動きによって、関節を屈曲伸展を細かくシフトさせうまく衝撃を吸収しているのです。

膝を支える主な骨たち

膝 構造

足を構成する骨とその軟部組織

足は大小様々な骨で構成されており、骨の数は合計で28個もあるとされています。

この骨たちの緻密に構造が、私たちの体重を支えることができる1つの要因です。

しかし骨だけでは日常からくる、様々な負荷に耐えられることができません。

骨と一緒にある様々な軟部組織が、骨と組み合わさることで強い衝撃などにも耐えうることができるのです。

その中でも、重要な役割を担っているのが膝です。

膝を構成する主な骨

膝は股関節から足先にかけて大腿骨脛骨腓骨膝蓋骨の順番で、4種類の骨からできているとされています。

大腿骨の下にあるとされるのが、脛骨で脛を構成する骨の1つになります。

実は、脛は主に2本の骨で構成されておりもう1つが腓骨とされています。

脛骨が内側、腓骨は外側に位置しそれぞれ異なる機能をもっています。

最後に膝蓋骨は膝を曲げた時に膝に出てくる、丸い骨で「お皿の骨」といい大腿骨に側についています。

骨のそれぞれの役割

大腿骨

大腿骨は股関節から膝まである骨のことで、人体の中で1番大きな骨とされます。

大腿骨は体重を私たちの何十キロもある体重を支える一旦を担い、歩くという行為に対しても重要な役割をもっています。

全身の骨が弱くなってしまいがちな高齢者では、軽い転倒をしただけでこの大きな大腿骨を骨折してしまうということがよく起こります。

脛を構成する脛骨と腓骨

脛は脛骨と腓骨の2つの骨で構成されています。

このうち、大腿骨の下にある脛骨があることで私たちは膝の曲げ伸ばしをすることができます。

これはどういうことかというと、骨は真っすぐで硬い構造しているため途中で曲がることはできません。

そのため、骨と骨のつなぎ目の部分でどちらかの骨が転がることで、曲げるための角度を生んでいます。

膝では、脛骨の上を大腿骨が転がることによって、曲げることが可能になっているのです。

膝蓋骨の役割

膝のお皿の部分とされますが、三角形のような形をしています。

この骨は今まで紹介した大腿骨や脛骨のような大きな骨と違い、かなり小さめです。

しかし小さいからといって侮ってはいけません。

膝蓋骨は大腿四頭筋と呼ばれる膝を曲げる動作には欠かせない筋肉と繋がっており、膝にかかる負担を分散させるといった機能を備えています。

他にも複雑な構造をしている膝の内部を保護しているといった機能もあるのです。

 

複雑な構造をした膝関節、その内部とは

膝関節の機能と役割

膝 構造

骨はそれぞれ硬い構造をしています。

このような骨が直接触れ合っていると摩擦や衝撃のダメージで、骨がどんどんすり減ってしまいお互いを傷つけ合ってしまいます。

そうならないように、骨と骨の間には関節という軟骨があるのです。

この関節は柔軟性が高く、骨の上を骨が転がっても削り合うことなく、滑らかに動くことができます。

関節の働きはそれだけではありません。膝にかかる様々な負担を分散するとともに軽減し、走るなどの重い負荷のかかる身体活動からも膝が壊れないようにしています。

膝関節の強固な保護機能の謎

膝 構造

膝関節にはほぼ毎日と言っても差し支えないくらい、日常生活で負荷がかかるので膝が壊れてしまうリスクが高いとも言えます。

しかし、スポーツなどをしてかなり酷使しない限り、日常生活を営む中で膝はなかなか壊れないはずです。

その理由は、膝の何重にも施された保護機能によって達成できています。

そしてその強い保護機能を支えているのが、半月板と関節包なのです。

半月板と関節包、強固な保護機能を達成させるその構造とは

膝 構造

半月板の場所と役割

半月板は脛骨の土台に付着しており、脛骨の縁に沿っている軟骨です。

半月板と関節軟骨を含めて関節とされています。

この半月板は膝関節の内側と外側に存在し、どちらもアルファベットの「C」のような形をしています、

関節軟骨とともに大腿骨と脛骨の間のクッションの役目をし、身体動作によって生じた負荷を分散させ膝を保護しています。

そして、半月板は膝の保護以外の効果もあるのです。

動かす頻度が多い膝関節は元々かなり不揃いとされていますが、関節の位置は常に安定していますよね。

この関節の安定感も半月板がいるからこそ、できているのです。

この機能により関節は、よりスムーズに動くことができ私たちの生活をサポートしているのです。

 

関節を包む関節包

関節包は関節全体を筒み込んでいる柔軟性のある袋状の組織です。

しかし、この袋自体が1日のうちに何回も負荷がかかっている膝関節を守っているわけではありません。

この関節包の内側に滑膜という組織があり、この内部に関節液という液体成分で満たされています。

そして、この関節液が潤滑油の役割を果たし、様々な負荷から軟骨を守るとともに、関節内でのスムーズな動きを手助けしているのです。

 

「関節に水がたまる」の正体

スポーツなどで膝を酷使した時など、膝に炎症を起こしてしまう場合があります。

その際「関節に水が溜まっている」という症状を伴うことが多いですが、この「水」の正体が関節液です。

関節液は関節内の滑膜で炎症が生じた時に増えるとされ、溜まりすぎると可動域が狭くなってしまうなど様々な障害を来します。

 

骨と骨をつなぐ靭帯

膝 構造

靭帯の役割

骨と骨は関節をつなぎ目として繋がっていますが、それだけではまだまだ不十分な構造です。

この不十分な構造をより強固なものにするのが、靭帯なのです。

靭帯は骨同士をつなぎ合わせる組織で、膝だけでも内側側副靭帯外側側副靭帯前十字靭帯後十字靭帯の4つがあります。

それぞれの靭帯が骨をつなぎとめることによって、高い安定性を確保しているのです。

それぞれの靭帯の違い

それぞれの靭帯を構成している成分にあまり違いはないのですが、靭帯がある位置によって様々な負荷から膝関節が動いてしまわないように守ってくれています。

内側側副靭帯では脛骨が外側に飛び出してしまわないように、前十字靭帯では脛骨が前に飛び出してしまわないようになどがあります。

それぞれの靭帯によって、得意な負荷の方向がありどれかが1つでも欠けようものなら歩くことはままなりません。

膝を支える筋肉

膝 構造

主な2つの筋肉

膝を支える筋肉は大きく分けて2つあり、そのどちらもが股関節から膝の間にかけて存在しています。

前面にあるのが大腿四頭筋、後方にあるのがハムストリングスとされており膝の動作をサポートするとさらており、大腿四頭筋であれば膝を伸ばす動作、ハムストリングスであれば膝を曲げる動作という感じです。

この2つの筋肉は数種類の小さな筋肉で構成されており、人体の中でもかなり大きな筋肉とされています。

膝の痛みは関節だけじゃない、膝の筋肉でも起こりうる

膝 構造

膝が痛かった時、多くの方が関節に何らかの障害があるのではないか?と考えられると思います。

しかし、膝の痛みは筋肉が原因で起こりうることもあります。

1つの原因として考えられるのが、大腿四頭筋かハムストリングスどちらかの筋力が弱くなってしまうことです。

原理としては、どちらかの筋肉の筋力が落ちてしまうことでもう一方の筋肉負担がかかってしまうというものです。

高齢者ではこの膝の痛みによって、動くことが億劫になり余計に筋力が低下し更に痛みが増す、という悪循環に陥ってしまう場合もあります。

他にも、筋肉が硬くなってしまっている場合でも痛みを伴うとされています。

そういった方は、ストレッチなどで筋肉を柔らかくすることで予防や治療に繋がりますので、是非チャレンジしてみてください。

腱とは

膝 構造

腱の構造

皆さんは、筋肉が骨に直接ノリのようにくっ付いていると思われますか?

実は、筋肉だけでは骨に直接くっつくことはできません。

そこで登場するのがです。

腱は骨と筋肉をつなぎ合わせている組織で、太さはそれぞれの部位によって様々とされています。

そして、筋肉と腱のつなぎ目では、柔らかい筋肉が徐々に筋肉に変わっているとされ、この部分を筋腱移行部と言います。

腱の特徴

膝 構造

腱は伸ばしたり縮んだりし、柔軟性に富んでおりバネによく例えられ、筋肉の働きをサポートしてくれます。

そんな腱ですが、瞬間的に大きな負荷がかかってしまうと断裂することもよくあります。

その中でも、特に断裂しやすい部分が筋腱移行部とされ、腱が断裂してしまうことで起こるのが肉離れなのです。

腱はバネと同じで、硬い腱ほどパフォーマンスがいいとされます。

まとめ

膝 構造

このように膝は様々な骨や軟骨、組織が複雑に絡み合うことによって、私たちの体重を支えるだけでなく、歩くなどの身体動作も可能にしてくれています。

こうした複雑な構造の分、どこかに異常をきたした場合他の部分にも異常を来し負の連鎖に突入してしまいます。

膝を守るためにも日々の運動や、サポーターを付けるなど様々な対策を講じていきましょう。

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